講座レポート:第1回品目別先進農業技術講座「グラジオラス有望系統の検討」

2022/8/24

写真1 ほ場検討の様子

写真2 「ひたち12号」

写真3 「ひたち13号」

生物工学研究所は、グラジオラスの品種開発を行っている国内唯一の機関であり、この度、グラジオラスの新品種育成に関する現地検討会を開催しました。(写真1)
今回は、切花生産者、農協担当者、球根生産業者、農業改良普及員等が参加し、主に「ひたち12号」「ひたち13号」について、育種ほ場での生育・開花状況を見てもらい評価をいただきました。両系統は今年度から現地栽培試験を開始し、同時に園芸研究所で特性調査や市場性評価を行い、品種育成を進める予定です。
「ひたち12号」(写真2)は、業務用向け需要の主要な花色である白色の中大輪系統で、待望の白色品種として期待されています。特性は本年の気象条件においても穂やけ症発生が少なく、秋作型においても主要病害の発生が少なければ有望との評価を受けました。
「ひたち13号」(写真3)は、小売り用途向けの新規需要が期待できるくすみ赤+オレンジ色のミニグラジオラス系統で、想定される販売方法などに関する意見交換を行いました。
参加者からは、新規商品のため丁寧に販売していくことが必要である、ホームユースにおける中間色のニーズは高いので、ミニ系の育成・生産への取り組みは大事であるとの意見がありました。
今後も生物工学研究所では、生産者並びに新品種育成普及プロジェクトチームと連携し、産地の期待に応えられる優良品種の育成と普及を目指します。

開催日 令和4年7月22日(金)
会場 農業総合センター生物工学研究所 グラジオラス育種ほ場
参加人数 17名